フィールドノート

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2014年 05月 10日

2014年 GW白馬行② イエローバンドのメス

白馬のギフチョウと言えば、縁毛が黄色で縁取られるイエローバンドが美しい。今までオスのイエローバンドは撮影したけれど、メスのイエローバンドは撮影したことが無かった。今年は少し発生が早くメスも出始めているらしいので♀バンドを狙ってみることにしていた。

そこで翔さんの目撃情報を元にSさんと3人で日が差し飛ぶのをひたすら待つ。空は曇り空、それでも一瞬だけ日が差すことが何度かあるが、肝心の♀バンドは姿を現さない。
それでも、先ほどカタクリ群落での吸蜜を撮影出来たから、心に余裕を持って待っていた・・・ということにしておこう。
時間だけが経って行き、この日差しで出なかったらもう駄目かなと思いだした頃、翔さんの「これ!」との声。ふわりと舞い出て来たチョウは、やけに白くてヒメギフみたい、と思っていたらカタクリの花に止まる。大慌てで駆け寄りファインダーを覗くとイエローバンドのメス。
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ギフチョウ♀(イエローバンド)吸蜜 CANON EOS 40D EF100mm F2.8L マクロ IS USM(LEDリングライト フラッシュモード)
逆光気味なので、大急ぎで外部ストロボに換装。ここまでは落ち着いていたのだが、ストロボ換装後、何故縦位置でなく、横で撮ってしまったのだろう? やっぱり慌てていたのでしょうね。
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ギフチョウ♀(イエローバンド)吸蜜 CANON EOS 40D EF100mm F2.8L マクロ IS USM(外部ストロボ)
カタクリからぶら下がる時に角度が出来てしまって翅が平面でとらえられないし、小枝がかぶっていて満足いく出来ではないが、初♀バンドがカタクリ吸蜜だから贅沢を言ってはいけないだろう。

その後、フラフラと飛び、時折地面に静止し吸水を繰り返した。
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ギフチョウ♀(イエローバンド)吸水 CANON EOS 40D EF100mm F2.8L マクロ IS USM(外部ストロボ)
吸水時に翅を全開するのでそこを真上から撮ってみた。標本写真みたいだけれど黄色い縁毛が地面バックでわかりやすい。
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ギフチョウ♀(イエローバンド)開翅 CANON EOS 40D EF100mm F2.8L マクロ IS USM

さてこの羽化直後の別嬪さん、良く見ると未交尾なことに加えて、後翅外縁の橙色紋のうち1番上がヒメギフのように黄色い。2番目、3番目の紋も真ん中の橙色の上下を黄色が挟んでいて、雑交個体の特徴に似ている。ひょっとしたら、ヒメギフの血も1/4くらい入っているのでは、なんて想像が掻き立てられるのもLuehdorfia Line 上の混棲地ならではのことだろう。

その後も飛んでは止まり、飛んでは止まりを繰り返すので、飛翔シーンも撮影。
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ギフチョウ♀ 飛翔 CANON EOS 60D SIGMA 17-70mm Macro
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ギフチョウ♀ 飛翔 CANON EOS 60D SIGMA 17-70mm Macro
腹部に交尾嚢が付いていないので未交尾のメスとわかる。
オスが飛んできて、目の前で交尾することを期待して追い回すが、しばらく追いかけた後、樹上に飛びあがって降りてこなくなりショータイム終了。
むさいおっさん3人が別嬪さんを追いかけまわしていたわけで、ギフチョウ警察というものがあれば間違いなくストーカーでタイホだ(笑)。

翌5日の天気予報は終日雨、6日もこの段階では、芳しくない予報、好天が続く限りの滞在を目論んでいたが、初♀バンドも撮れたので1日だけの滞在で撤収することにした。

by toshi-sanT | 2014-05-10 15:28 |


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