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2017年 06月 25日

2017年4月下旬 山形県鮭川村①

だいぶ間が空いてしまいましたが、順次記事にして行きますのでお付き合いください。

山形県鮭川村、山形県北部にあり、日本の原風景のような里山の風景が残る。加えてギフチョウとヒメギフチョウの混棲地として有名。昔から気になっていたが、片道約600mあり、ちょっと遠いしなかなか行く機会はなかった。
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2年前鮭川村のふるさと納税では自然環境保全活動に使途をしてできることを知った。そこでギフチョウ・ヒメギフチョウの保全活動に使途を指定してふるさと納税を始めてみた。
そんなに高いものではないけれど、モクズガニスープ、山菜、食用ほおづきなど地元の食材中心に毎月工夫されたものが送られてくる。返礼品を選別している会社は、「和壌」社長のTさんとは何度かチョウ類保全協会の集まりでお酒を酌み交わしたことがあった。

そんなこともあって、GWの前半、思い切って鮭川村まで車を走らせることにした。
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保全協会の理事でもある山形の永幡さんに訪問を告げると、案内しますよということでなので、お言葉に甘えて鮭川村の入り口で待ち合わせる。合流して挨拶もそこそこ、有名な栗林に案内していただいた。着いてみると集落と水田脇の栗林にカタクリが咲き乱れている鮭川村らしい風景が広がっていた。
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ヒメギフチョウ CANON EOS 70D SIGMA 17-70mm Macro (LEDライト、外部ストロボ)
鮭川村らいしい絵が撮れたと喜んでいたところで永幡さんから「調査を手伝ってもらえませんか」との悪魔のささやきが・・・。絶好の晴天で撮影日和だったのだが、ついOKしてしまった。
今年はギフチョウの発生が遅れているそうなので、まずはヒルトップしてくる場所で様子を見る。ここではギフチョウの発生を確認。
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メスも現れてすぐ交尾に至ったが、十分近づく前に樹上に飛ばれてしまって大した写真にはならなかった。次の場所でも、メスがアセビで吸蜜していた。発生が遅れているときは♂♀一気に出ることが多いような気がする、
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午後からは、地元の方たちと合流してヒメギフチョウの産卵調査。なぜヒメギフチョウかというと永幡さんの月間むし2017年4月号の記事にあるように、ギフチョウに押されてヒメギフチョウの生息地が減少しているからだ。
調査といってもやることは地味、地面にしゃがみこんで、食草のトウゴクサイシンの葉の数と卵塊の数を数えるだけ。食草の葉の数を数えてどうするんだ卵塊だけでいいじゃないかとつい思ってしまうが、林床の刈り払いなどの保全活動を効果的に行うためには食草の量も重要なので一生懸命数える。
単純な作業に飽きてきたころ、Tさんがギフチョウとヒメギフチョウが同一の葉に産んだものを見つけてくれた。
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ギフチョウの卵:右側の大きなサイズの卵、ヒメギフチョウの卵:左側の小さなサイズの2卵塊
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その後も別の場所に移って結局夕方まで調査。翌日も7時集合、チョウが飛び出す時間までの間調査を手伝うことに、我ながらお人良しだなと思うが、わざわざ神奈川から人が来て調査を手伝うというのも色々なアピールに重要なんですと言われてつい納得してしまった。
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夜は新庄で山菜天を肴に一杯。
<続く>

by toshi-sanT | 2017-06-25 22:36 |


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