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2007年 08月 26日

2007年8月下旬 信州のベニヒカゲ 他

金曜日の夜、「日本チョウ類保全協会」の中村さんから「明日どこかに出かけるなら便乗させてください」との電話があった。
ちょうど息子も娘も用事があって一人で出かけることにしていたので、「信州にベニヒカゲを見に行こうと思っていますが、マニアックな場所で個体数もあまり多くないけれどいいですか。」というと、「いいですよ」とのことなのでご一緒することになった。
ベニヒカゲポイントに向かう途中の林道でゼフの♂が路上で卍飛翔をしていた。慌てて車を止め、カメラを取り出すが、飛翔用のKiss Dは故障中、仕方がないので70-300mmで撮影。
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アイノミドリシジミ 卍飛翔 CANON EOS Kiss DX SIGMA APO 70-300mm Macro
中村さんがネットを持っていたので捕獲してみるとアイノミドリシジミだった。良く見るとあまり高くない枝の上で何頭かのアイノがテリを張っている。300mmで撮影するが、さすがに8月の下旬、ボロボロだった。だが、良い時期に来て脚立を使えば絶好の撮影ポイントかもしれない。
また下草にはジョウザンミドリシジミの♀が止まっていた。
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ジョウザンミドリシジミ♀ CANON EOS Kiss DX SIGMA APO 70-300mm Macro
ベニヒカゲのポイントに着くと、チラチラと姿が見える。
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ベニヒカゲ 静止 CANON EOS Kiss DX TAMRON 90mm Macro
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ベニヒカゲ 開翅 CANON EOS Kiss DX TAMRON 90mm Macro
ポイントまでの道すがら、中村さんにノアザミとノハラアザミの区別点を教わったが、ちょうどそのノハラアザミにオオチャバネセセリとベニヒカゲが吸蜜していた。
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草の中にもぐりこんで産卵行動をとる個体もいた。撮影には厳しい条件で、ピンが甘いが何とか腹部を曲げているところを撮影することが出来た。
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ベニヒカゲ 産卵行動 CANON EOS Kiss DX TAMRON 90mm Macro

午後からは、山を降りて山梨のゴマシジミの生息環境を確認して帰ることにした。「虫林花山の散歩道」の虫林さんに連絡を取り状況を伺う。ゴマシジミの姿は見られたそうだが、採集者も10名くらい入っているらしい。とても姿は拝めそうにないが、山梨北西部のゴマシジミの生息環境を私は見たことがないので、生息環境を見るだけでもいいやということで行ってみることにする。
途中でオオムラサキの交尾拒否行動を観察したのだが、距離が遠かったので大した写真にはならなかった。
ゴマシジミのポイントは、ワレモコウの数もそこそこ多く、オミナエシなどススキ草原を代表する植物も多く環境は中々良いように思えた。ただ、採集者が入れ替わり立ち代りやってくるから当然のことながら主役の姿は無い。山梨のゴマシジミの衰亡には、山村と里山の関わり方の変化による生息環境の整った場所の減少が大きな要因ではあるが、この段階まで来ると採集圧も馬鹿にならないのではないだろうか。
結局ここでは、オオムラサキだけを撮影した。
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オオムラサキ RICHO Caplio GX8
時間も遅くなったきたので、クロツバメシジミのポイントを覗いて帰ることにした。
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クロツバメシジミ 静止 CANON EOS Kiss DX TAMRON 90mm Macro

日本チョウ類保全協会では、この秋、10月、11月にミヤマシロチョウ生息調査(上信国境、八ヶ岳)、11月新宿御苑での展示会(今回は前回以上に写真の展示を増やしたいそうです。)等を行います。会員の皆様ご協力をお願いいたします。
※日本チョウ類保全協会はチョウ類の保全に関心のある方なら、どなたでも会員になれます。よろしければ、HP:「日本チョウ類保全協会」をご確認ください。

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by toshi-sanT | 2007-08-26 20:39 | | Comments(18)
Commented by 空飛ぶ父 at 2007-08-26 22:20 x
体調はもどられましたか?僕も夏風邪気味で歯も少し痛いのです。(涙)
オオムラサキ、素晴らしいですね。とても幻想的な雰囲気でこれぞ、国蝶!という1枚ですね。
Commented by thecla at 2007-08-26 22:45 x
空飛ぶ父さん、コメントありがとうございます。
夏風邪は、だいぶ良くなってきましたが、今ひとつすっきりしません。家でクーラーに当たっているほうがかえっていけないのでしょうか。
オオムラサキは、良く考えたら今年はまだ見ていませんでした(^^;
Commented by maeda at 2007-08-27 06:10 x
ベニは橙紋が後翅にもしっかり出て綺麗ですね。
クモベニみたいです。
山梨のゴマもどうにかしないと、いよいよダメになるかもしれませんね。
Commented by 虫林 at 2007-08-27 18:42 x
なかなかこの時期に成果を挙げられたみたいで良かったですね。
卍巴飛行を撮影しただけでも、貴重な記録のように思えます。今年はやはりかなり発生がずれ込んで、遅くなっているのでしょう。
電話を頂いたときは、こちらも山に入っていて、携帯電話の棒が1本の状態でしたので、うまく聞き取れず、失礼しました。もう少し早いと合流できたと思いますが、残念でした。
Commented by chochoensis at 2007-08-27 19:31 x
theclaさん、「ベニヒカゲ」綺麗ですね・・・素敵な写真にビックリです。「アイノミドリ」の飛翔も素晴らしい!お疲れ様でした。
Commented by banyan10 at 2007-08-27 20:26
ベニヒカゲは露出が難しいですが、綺麗に撮影していますね。
やはり横着せずに90mmを使わないと駄目ですね。(笑)
アイノのポイント良さそうですね。長玉での飛翔は何度か挑戦していますが、ここまで撮れません。
Commented by thecla at 2007-08-27 23:13 x
maedaさん、コメントありがとうございます。
これだけ、橙紋が出ている個体だとベニも綺麗ですね。前翅だけ橙紋が出ているタイプも渋くて良いのですが、やっぱり少し派手目なほうが好きです。
山梨のゴマは生息地が民有地ですし、元々移動しながら発生しているようなので、有効な保全策は難しいようです。
Commented by thecla at 2007-08-27 23:17 x
虫林さん、ありがとうございます。
この時期にゼフの卍飛翔が見られるとは思っていなかったので、車の前を横切ったときには一瞬何が起こっているのか理解できませんでした。
こちらこそ、勝手なお願いをして失礼いたしました。ちょっと山梨のポイントからは離れすぎていて、帰りにちょっと寄るだけになってしまいました(^^;
Commented by thecla at 2007-08-27 23:19 x
chochoensisさん、いつもコメントありがとうございます。
もうベニヒカゲには遅いかと思ったのですが、今年は発生が遅いせいか、そこそこ綺麗な個体も撮影することが出来ました。もっともゼフまでとは思っていませんでしたが(^^;
Commented by thecla at 2007-08-27 23:24 x
banyanさん、ありがとうございます。
ベニは本当に露出が難しいですね。最近この手の奴は深く考えずにバシャバシャ撮った方が良いことに気がつきました。
最近は90mmをベースに時々70-300mmという取り合わせが定着しつつあるようです。IS付きなら、70-300mmばかりになってしまうかもしれませんが。
長玉飛翔もバシャバシャ撮って後から考える方式です。
ここのポイント良さそうなのですが、ちょっと遠いのでゼフだけだと勇気が要りそうです(^^;
Commented by nomusan at 2007-08-28 23:26 x
ベニヒカゲ綺麗です。オオムラサキも綺麗だ・・・。
山梨のゴマもかなり危機的な状況のようですね。生息地が分断されて狭くなってきたら採集圧によるそのポイントでの消滅はありえる事でしょうね・・・。
Commented by thecla at 2007-08-28 23:36 x
nomusanさん、ありがとうございます。
このあたりのゴマは、一箇所で継続的に発生するのではなく、一時的に出来た草地を渡り歩くように発生しているようです。
何箇所か発生地があれば、移動して発生することが出来るのですが、移動する前に潰れてしまうと環境はよくても蝶はいないという悲しい状況がおこりかねません。
しぶとい蝶なので継続して発生してくれることを期待しますが。
Commented by ダンダラ at 2007-08-28 23:50 x
アイノミドリの卍飛翔、チラッと翅表の緑も載っていてなかなか良いですね。ノンストロボだとなかなかこのように色が出ないので感心しました。
ベニヒカゲの産卵、こちらでは下草に産むのですね。これが普通の生態のような気がします。
Commented by kenken at 2007-08-29 00:03 x
黒地のベニヒカゲは露出設定が難しいと思いますが、上手に撮影されましたね。これはノン・ストロボで自然光だけなのでしょうか?
ゴマシジミ、山梨はそんな状況であればきっぱり採集禁止にしたほうが良さそうですね。九州・本州の個体はいなくなる前に手を打つ必要がありそうです。主役のいないときは、かたき役の採集者でも撮影してみますかな。(笑)
Commented by thecla at 2007-08-29 00:10 x
ダンダラさん、コメントありがとうございます。
卍飛翔は、てっきり黒く潰れているだろうと思ったのですが、ちょうど光が透けたようでいい感じに写っていました。
ベニヒカゲの産卵は、貴ブログの写真を見ていたので狙ってみようという気になりました。
また、ここはちょうど下草を刈ったばかりの場所だったので撮影できましたが、もっと下草が茂った状態だったら、気がつかなかったかもしれません(^^;
Commented by thecla at 2007-08-29 00:25 x
kenkenさん、コメントありがとうございます。
ベニヒカゲの開翅は自然光で、1/125, F5.6 露出補正なし,クローズアップモードでの撮影です。他にも色々設定を変えてみたのですが、これが一番でした。ちょうど日が翳ったのもよかったようです。
山梨は民有地が発生地なので採集禁止にしてもきちんとした保全活動を担保するのが難しそうです。土地の所有者の方に昔と同じ里山の使い方をしてくださいというわけにもいきませんし。
出来れば、シーズン末期の採集は自粛していただきたいのですが。
Commented by 霧島緑 at 2007-09-01 00:27 x
10月には時間もありそうなので、参加してみたいと思います。日程等が決まれば連絡等お願いしたいと思います。
こんな時期になってもゼフやオオムラサキの活動が見られるのですね。
とりわけ、オオムラサキの初々しさには驚きです。
ゴマを取り巻く現状は、考えさせられるものがありますね。いつまでも世代を繋いでもらいたいと思うばかりです。
ベニヒカゲ、しっかり撮影されましたね。今年はちょっとタイミングを逃してしまいましたが、毎年会ってみたい蝶ですね。

Commented by thecla at 2007-09-01 15:15 x
霧島緑さん、コメントありがとうございます。
調査日程が決まればお知らせしますね。
今年は、全般に山地の蝶の発生が遅かったからでしょうが、さすがにこの時期のゼフの卍飛翔には目を疑いました。ゴマは本当に厳しいです、自然自体は豊富なポテンシャルを有している地域なので、頑張って欲しいものです。
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